ホラー映画好きのやなきちです。
今回は、スティーヴン・キング原作「トウモロコシ畑の子供たち」を大胆アレンジした映画
『スティーヴン・キング エイジ・オブ・パンデミック』を観たので、
- どんなタイプのホラーなのか
- 観るか迷っている人はどう判断したらいいか
- 観終わった人と分かち合いたいモヤモヤ
を、前半ネタバレなし/後半ネタバレありで語っていきます。
作品の基本情報

- 邦題:スティーヴン・キング エイジ・オブ・パンデミック
- 原題:Children of the Corn
- 公開年:2023年製作(日本公開:2024年2月2日)
- 監督・脚本:カート・ウィマー(『リベリオン』『ウルトラヴァイオレット』)
- 原作:スティーヴン・キング「トウモロコシ畑の子供たち」
- 上映時間:約92〜93分
- ジャンル:ホラー/スリラー/ダークアクション
- 主な配信:U-NEXT見放題、Prime Video(※執筆時点)
一言でいうと…
「環境汚染で崩壊したトウモロコシの町で、“信仰”に取り憑かれた子供たちが大人を裁き始めるバイオレント・ホラー」
こんな人におすすめ/おすすめしない
おすすめな人
- 子供が“加害側”に回るホラーが好き(『オーメン』『ヴィレッジ・オブ・ザ・ダムド』系)
- スティーヴン・キング原作ものを一通り追いかけていて、とりあえず新作も触っておきたい
- トウモロコシ畑×田舎町×カルトっぽい雰囲気が好き
おすすめしない人
- 脚本・テーマ性がしっかり練られたホラーを期待している
- CGモンスターにチープさを感じると、一気に冷めてしまうタイプ
- 子供が残酷な行為をする描写が苦手
全体的に、アイデアと雰囲気は面白いのに、
「もう一歩深掘りすれば名作になれたのに…」と感じるタイプの作品でした。
ネタバレなしあらすじ
舞台は、アメリカ・ネブラスカ州の田舎町ライルストーン。
かつてはトウモロコシ栽培で栄えていたが、
農業企業に勧められた除草剤と遺伝子組み換えが原因で、畑は壊滅状態に。
町の大人たちは
「畑を焼き払って補助金をもらい、町を捨てる」
という決断をしようとしている。
一方、トウモロコシ畑のそばの孤児院で暮らす少女イーデンは、
畑に棲むという怪物“歩く者(He Who Walks)”を神のように信奉している。
ある事件をきっかけに、
イーデン以外の子供たちが大人のミスで犠牲になってしまい、
町の空気は最悪の状態に。
「大人こそが、この町を壊した元凶だ」
そう信じたイーデンは、町中の子供たちを扇動し、
大人たちを裁く“模擬裁判”を仕掛ける。
しかしそれは、
子供たち vs 大人たちの血みどろの戦争の始まりに過ぎなかった──。
良かったところ・見どころ
① イーデン役ケイト・モイヤーの“ヤバさ”は一見の価値あり
イーデンを演じるケイト・モイヤーの目つきと不気味さは、この作品の一番の見どころ。
- 小さな体で大人たちを堂々と見下ろす姿
- 子供たちを“神の使い”のように導いていくカリスマ性
- 時々見せる、年齢不相応な冷酷さ
ぶっちゃけ、この子がいなかったら映画としてかなりキツいな…と思うくらい、
彼女一人で画面を持たせている印象でした。
② “環境汚染×格差×大人の無責任さ”という現代的テーマ
トウモロコシ畑が壊滅している原因が
- 企業の利益優先の農薬・遺伝子組み換え
- それに乗っかる大人たちの目先の金
というのが、かなり今っぽい。
子供たちから見れば、
「自分たちの未来を壊したのは大人」
という構図がはっきりしているので、
イーデンの反乱にもある程度の“理屈”があるように感じられます。
そこにパンデミックや環境危機の時代感が重なっていて、
設定だけ見ればかなり魅力的なんですよね。
③ トウモロコシ畑というロケーションの不穏さ
トウモロコシ畑はやっぱりホラー映えするロケーション。
- 子供たちが畑の中からゾロゾロ現れるシーン
- さやさやと揺れる穂の向こうで“何か”が動いている気配
- 夜の畑にポツンと立つ、あの巨大なタンクと赤い空
こういう“画の力”はしっかりあって、
雰囲気ホラーとしては一定以上楽しめました。
気になったところ・合う人を選びそうなポイント
① 子供たちが大人を殺す「理由」が薄く感じる
設定上の動機はあるものの、
子供たちがここまで一斉に残酷になる説得力が弱くて、
「なんでそんなに極端に振り切る?」
と感じる場面が多かったです。
イーデン以外の子供たちはほとんどモブ化していて、
個々の背景や感情が見えてこないのも惜しいポイント。
② モンスター描写がどうしてもチープに見える
クライマックスで登場する“トウモロコシの怪物”こと He Who Walks は、
フルCGで描かれているのですが、
正直かなりゲームっぽい質感で、怖さよりも「お、おう…」という感じ。
ここは、あえて姿を見せない不気味さを貫くか、
もう少し造形に工夫が欲しかったところです。
③ ストーリーのまとまりのなさ
環境問題、貧困、宗教(信仰)、若者と大人の対立…
いろいろなテーマに手を伸ばしているのに、
どれも深く掘り切れていない印象。
「アイデアは面白いのに、脚本が追いついてない」
と感じる人は多いと思います。
※ここからネタバレあり感想ゾーン※
ここから先はラストを含めた核心部分に触れます。
まだ未鑑賞の方は、ここでブラウザバック推奨です。
ラストについて:救いのない終わり方が刺さるかどうか
終盤、主人公ポジションの少女ボー(ボーリン)が、
イーデンと怪物“歩く者”に立ち向かい、
トウモロコシ畑に火を放つことで一度は怪物を葬ります。
しかし、その後
イーデン自身が“新たな怪物”として蘇り、ボーを襲う
という、ホラーあるあるな“後味の悪いラスト”で物語は終わります。
個人的にはこのラスト…
- 希望の芽を一瞬見せてから叩き潰す
- 「何も終わっていない」という感覚を残す
という意味では嫌いじゃないものの、
それまでのドラマ部分が薄い分、
「あ…やっぱりそういう感じね」
で終わってしまったのが少し残念でした。
印象に残ったシーン
■ 要所で光る大人達が残虐に処刑されるスプラッター表現
やっぱりホラー好きとしては物語の怖さと同じぐらい処され方が気になるところ、
この映画は結構しっかりそういったシーンを見せてくれるので個人的には嬉しかったポイントです。モザイクや画角で曖昧に写すとかはせずにド直球で見せてくれるので、観た時に「やるやん、、」ってなぜか上から目線で喜びましたw
記者が歩く者に股から裂かれるシーンは『13日の金曜日』シリーズの殺人鬼ジェイソン好きなら盛り上がると思うし、その後にラーメンの湯切りみたいに死体を縦に振る行為に少しクスってなった私は多分変人です。※共感できなかった方すみません
■ ガスマスク姿のイーデン
予告やポスターにも使われている、
ガスマスクを付けて装置を操るイーデンの姿は、
ビジュアル的にかなり強烈。
“幼い見た目+軍事兵器みたいな道具+無表情の残酷さ”
というギャップが、一番ホラーしていました。
観終わったあとのモヤモヤ(個人的メモ)
観終わってまず感じたのは、
「もっと傑作になれる素材を持っていたのに、
もったいないところで止まってしまった映画だなぁ」
というもどかしさでした。
- 「子供たちに未来を返して」と声を上げるボー
- 「大人を全員消せばいい」と極論に走るイーデン
- そのどちらにも向き合わず、補助金に飛びつく大人たち
今の現実世界でも
環境問題や格差、パンデミック後の社会不安の中で
「結局、一番割を食っているのは子供たちじゃないか?」
と感じる瞬間があるからこそ、
この設定にはすごく可能性を感じたんですよね。
だからこそ余計に、
もう一歩キャラクターと世界観を描き込んでほしかった…!
という欲が出てしまいました。
同じように原作やホラー映画が好きで、
ちょっと辛口な気持ちになった人も多いんじゃないかなと思います。
まとめ|『スティーヴン・キング エイジ・オブ・パンデミック』はこんな人に向いている
『スティーヴン・キング エイジ・オブ・パンデミック』は、
- トウモロコシ畑ホラーの雰囲気をもう一度味わいたい人
- イーデン役ケイト・モイヤーの怪演をチェックしたい人
- 「キング原作映画の出来不出来も含めて楽しむ」タイプのホラーファン
には、一度観ておいて損はない一本だと思います。
逆に、
「怖さ」「脚本の完成度」「テーマ性」の全部盛りを期待すると、肩透かし感は強め。
どこで観られる?
執筆時点(2025/12/9)では、
- U-NEXT:見放題配信中
- Amazon Prime Video:プライム会員はレンタル料金なしで視聴可能
などで視聴できます。
(最新の配信状況は、各サービスの作品ページでチェックしてみてください)
最後に
もしすでに観た方は、
- 素直な感想
- 満足度
- ラストはアリだったか・ナシだったか
コメント欄で教えてもらえたら嬉しいです。


