「暴露チャンネルって、よくあるネタじゃない?」と思いながら見始めた『#真相をお話しします』。
ところが、ホラー短編集みたいな回想シーンのつなぎ方がうまくて、気づいたらラストまで一気見していました。
このレビューでは、
- ネタバレなしのあらすじ
- 良かったところ・気になったところ
- どんな人におすすめか
- どのVODで観られるか
を、おうち映画好き目線でまとめていきます。
あらすじ(ネタバレなし)
主人公は、ビルで警備員として働いている桐山(菊池風磨)。
昔は会社員として働いていましたが、ある出来事がきっかけで人生がガラッと変わってしまい、
今は静かに暮らしています。
そんな桐山の前にあらわれるのが、同じビルに出入りしている男・鈴木(大森元貴)。
人なつっこく話しかけてくる鈴木に、最初はちょっと警戒しつつも、
だんだんと心をひらき「久しぶりの友だち」のような存在になっていきます。
やがて2人は、世の中で話題になっている暴露チャンネル
**「#真相をお話しします」**にかかわることに。
- 生配信でスピーカー(話し手)が、事件やゴシップの“真相”を暴露
- それを見た視聴者が、コメントや投げ銭で盛り上がる
という危うい配信の中で、
少しずつ「過去の出来事」と「今の2人の関係」があきらかになっていきます。
👉【私は原作の小説がきになっていたので、まずは映画からチェックしてみました。】
良かったところ
① ホラー短編集みたいな回想が多くて、2時間でも飽きない
メインの2人はほぼずっと警備室の中だけにいます。
ふつうなら「画面の動きが少なくて退屈になりそう…」というところなんですが、
この映画はそこを回想シーンの多さでうまくカバーしています。
- 過去の“話し手(スピーカー)”たちのエピソード
- それぞれ違うタイプの「真相」
- ちょっとホラー寄りの話もあって、短編ホラーを何本か続けているような感覚
になっているので、2時間という長さをほとんどダレずに楽しめました。
👉【個人的にはヤリモクというエピソードが好きで伊藤英明さんの演技に惹き込まれました!】
② 警備室という“狭い世界”と、配信でつながる“広い世界”のギャップ
桐山と鈴木がいるのは、ビルの警備室というかなり地味な空間。
でも、配信がはじまると、
- コメント欄で視聴者の反応がどんどん流れる
- 話し手に飛び交う高額投げ銭
- たった1つの部屋から、視聴者150万人と繋がることができるSNSという媒体
このギャップがとてもおもしろかったです。
**“世界は狭いのに、ネットだけやたら広がっていく”**感じが、
今のSNS時代そのものだなと感じました。
③ 「真相をお話しします」の一言から、もう一段階ゾッとさせてくる
「話し手(スピーカー)」のエピソードって、
ひとつひとつの話だけでもふつうにけっこう怖いんですよね。
- 人間関係のもつれ
- お金や仕事のトラブル
- バレたくない秘密 など
これだけでも十分こわいんですが、
この映画がいいなと思ったのは、そこからもう一段階深掘りが入るところです。
毎回おなじみの決めゼリフ、
「それでは、、、#真相をお話しします。」
この一言のあとに、
- 「え、まだ何かあるの…?」という追加情報
が入ってきて、2段階でゾッとさせてくる作りになっているのが気持ちよかったです。
👉【個人的には主人公桐山のエピソードは一番ゾクっときました!】
気になったところ(ここは好みが分かれそう)
- 会話と回想が中心なので、派手なホラー演出やスピード感のある展開を期待すると肩すかしを食うかも
- ラストのまとめ方や“オチ”は、人によって「好き・微妙」がわかれそう
👉【個人的にはメインの登場人物の思想にはあんまり思い入れができなかった、、、】
こんな人におすすめ
- 配信で観られる日本のミステリー映画を探している人
- ホラー寄りの空気が好きだけど、ガチガチのホラーはちょっと苦手な人
- YouTube配信・投げ銭文化・暴露ネタなど、“今のネット社会”がテーマの作品に興味がある人
- ホラーは好きだけどビックリ演出が苦手な人
逆に、
- 派手なホラー演出映画が好きな人
- 何も考えずにスカッとしたいときの1本を探している人
には、少し重たく感じるかもしれません。
👉【現代社会の闇からくる人間の怖さに興味がある方には持ってこいな作品!】
どのVODで観られる?
執筆時点では、『#真相をお話しします』は以下の配信サービスで視聴できます。
・Amazonプライムビデオ
まとめ
『#真相をお話しします』は、
- 警備室というせまい空間をメインにしつつ
- 回想シーンで“ホラー短編集”のような味つけをして
- 暴露配信という今っぽいテーマをえぐってくるミステリー映画
でした。
👉【配信文化の怖さと、人間の怖さがセットで味わえる映画でした。】

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