『リターン』感想|ホラーだと思ったら途中からSF!? ちょっと不思議な“実家ホラー”

ホラー

ホラー映画とVOD巡りが大好きなやなきちです。
プライムビデオのおすすめを見てて目に留まった『リターン』というカナダ映画、時間も90分と軽くホラー映画観るのにちょうど良いと思って視聴しました。
まず何といってもパッケージの絵がすんごいB級ホラー感w


ストリートファイターの豪鬼みたいな目力強め顔部屋の明るさ適性を無視した光を放つ古びた家の並びが良い!めっちゃB級ホラーを感じてしまった。パッケージに映画の核となるであろう幽霊か何かを前面に出しちゃってる時点でかなりの強気を感じました。結構ホラー映画って得体のしれない何かとして最後の最後まで正体を映さない手法ってあると思いますが、この作品にはそれを隠す気まったくありません(漢気)
もうね一目惚れです。ジャケ買いならぬジャケ視聴。(記載時点ではプライム会員の見放題で観れました)

今日はそんな BJ・ヴェロット監督のカナダ産ホラー映画『リターン』(原題:The Return / 2020)について、

  • どんなタイプのホラーなのか
  • 「観るか迷ってる人」はチェックすべきか
  • 観終わった人と語り合いたい“モヤモヤポイント”

を、前半ネタバレなし/後半ネタバレありでお話ししていきます。


作品の基本情報

  • 邦題:リターン
  • 原題:The Return
  • 製作年:2020年
  • 製作国:カナダ
  • 上映時間:約90分
  • 監督:BJ・ヴェロット
  • 脚本:ケン・ヤンセンズ、BJ・ヴェロット
  • ジャンル:ホラー/SF/ミステリー
  • 主なキャスト:
    • リチャード・ハーモン(ロジャー)
    • エコー・アンデルソン(ジョーダン)※ロジャーの幼馴染
    • サラ・トンプソン(ベス)※ロジャーの恋人

一言でいうと…

「子どもの頃の“想像上の友人”が、実家の家で襲いかかってくるホラー+SF」

という作品です。(これだけ聞くとかなりチープな感じしますがそんなことないですw)


こんな人におすすめ/おすすめしない

  • 実家に戻ってから怪奇現象が始まる“屋敷ホラー”が好き
  • ホラーにちょっとSF要素が混ざっている作品にワクワクする
  • 低予算だけどアイデアで勝負しているホラーを掘るのが好き
  • きれいにまとまったストーリーじゃないと気になる
  • 設定や説明が「ゆるい」とイラッとしてしまうタイプ
  • どんよりした雰囲気のまま終わる作品が苦手

ざっくり言うと、
「完璧な脚本のホラーが見たい!」人には向かないけど、
「B級寄りでもアイデア重視で楽しめるよ」という人ならアリ

そんな一本です。


ネタバレなしあらすじ

主人公は、物理学を専攻している大学生ロジャー。

父が亡くなり、
ロジャーは昔暮らしていた大きな家の相続のために、実家へ戻ることになります。

一緒についてくるのは、

  • 現在の恋人・ベス
  • 幼なじみのジョーダン

の3人組。

家の中を片づけているうちに、
天才物理学者だった母の研究室や、
幼くして亡くなった妹アメリアの部屋に関する不穏な記録がいろいろと出てきます。

その頃から、家では

  • 勝手に閉まるドア
  • 浴室に現れる黒いモヤのような影
  • 誰もいないはずなのに聞こえる女の声

といった怪奇現象が連発。

さらに古いカルテ発見、それを調べていくうちに、

  • ロジャーは子どもの頃、精神科に通っていた
  • その記憶がすっぽり抜けている

という事実も判明していきます。

父の死、妹の死、母の失踪、
そしてロジャーだけが忘れている“何か”。

ロジャーは、自分の頭脳を頼りに、
家と家族にまつわる謎に立ち向かうことになります。


良かったところ・見どころ

① 典型的な“実家ホラー”の雰囲気はしっかり出てる

大きくて少し古い家、
軋み音と古びた壁紙、
夜のバスルームで見える黒い影…。

**「あ〜この感じ、ホラーっぽい!」**という空気はちゃんとあって、
雰囲気ホラーとしては楽しめます。あんまり脅かし要素もないのでビックリ表現苦手な人でも観やすい印象。

② ホラーから一気にSFに切り替わる“えっ!?”感

中盤までは
「ちょっと暗めの家系ホラー」
という雰囲気なんですが、終盤になると
いきなりSF要素(タイムトラベルなど)が前面に出てきます(突如の路線変更)

ここは、
人によって「いやいや唐突すぎるでしょ」となるか、
「そう来たか!w」とニヤっとするか、割れそうなポイント。
ちなみに私はしっかりB級映画特有のぶっ飛び設定で鍛えられているので後者の反応でしたw

しっかりしたSFというより、
ホラーに突然ぶっ飛んだギミックが投げ込まれる感じです。

③ “イマジナリーフレンド”設定は素直に面白い

ロジャーには、
子どもの頃“イマジナリーフレンド(空想の友だち)”が見えていた
という設定が出てきます。

  • 幼い兄妹だけが見ていた「誰か」
  • それと、今の家に出てくる黒いモヤ
  • そして母の研究

これらが一本につながっていく流れは、アイデアとしては好きでした。


気になったところ・人を選びそうなポイント

① 設定が多くて、説明不足に感じるところも

この映画には、

  • ホーンテッドハウス(幽霊屋敷)
  • 家族の秘密
  • 天才物理学者の母の研究
  • タイムトラベルの理論

…など、いろんな要素が詰め込まれています。

ただ、その分一つひとつの説明が薄くなりがちで、

「え、それは結局どういうことだったの?」

と感じるポイントも正直あります。
設定の説明を求めてしまうとモヤモヤが募っちゃうかも、、

② ロジャーの“恋愛まわり”がちょっとモヤる

ロジャー・恋人・幼なじみの三角関係っぽい描写もあり、
そのせいで「恋人ベスがちょっとかわいそうでは…?」と思う場面も。

ホラーのドタバタに比べると、
この恋愛要素はそこまで掘り下げられないので、
**「別にそこまでやらなくても良かったのでは…」**と少しモヤっとしました。

③ 終盤の展開がかなり駆け足

終盤のトンデモ展開からラストまでが一気に駆け抜けていきます。

「え、もう終わり!? ここからが本番じゃないの?」

と感じる人も多いと思います。
アイデア自体は面白いだけに、ここはかなり惜しいポイント。
正直もっと伸ばして欲しかった、、


ここから先は、ラストの展開など重要なネタバレに触れます。
まだ未鑑賞の方は、一度ここでストップして、
映画を観てからまた戻ってきてもらえると嬉しいです。







ラストのタイムトラベルと「母の正体」について

終盤で明かされるのは、

  • 母は妹の死を改変しようとタイムトラベル装置を作成
  • ただ研究を没頭するあまりロジャーにキツく当たってしまい、結果ロジャーによって研究の方程式を間違った式にされてしまう
  • その結果、体と“意識(魂)”が別々の時間に飛ばされてしまった
  • 子どもの頃の「イマジナリーフレンド」も
    今の家に出る黒いモヤも、どちらも母の成れの果て

という事実です。

ロジャーが子どもの頃にいじった方程式が原因だった、
というオチも含めて、
**「家族と物理学が絡んだ悲劇」**になっているのは良いアイデアだと思いました。
幽霊系と思っていたら対峙してたのは実の母っていうのは良い驚きでした。

ただ、

  • なぜ母が家族を攻撃するような存在になっているのか
  • 怒りや恨みの理由は何なのか

このあたりの説明がほぼ無いので、

「設定は分かるけど、感情的にはついていけない…」

というモヤモヤも残ります。
もう理性とか無くなっいて夫への不満だけで形成されてるゴーストのような存在でしたね、、


ここだけ言いたい

■ ロジャーの恋愛事情

これ個人的な感覚だけど、いくら幼馴染といっても恋人連れの異性と一緒に実家の帰省についてくるのかどうかと。
冒頭で実家に向かう車を運転してたのがジョーダンだったからドライバー要員として必要だとしても恋人のベス視点で見ると居心地悪いよね、、とか思ったりして。
しかもしっかりロジャーに対して友情じゃなくて恋愛感情だしてくるし、、ロジャーとジョーダンを心から応援できなかった理由がそこよw
恋人のベスはロジャーに寄りそう覚悟で家にもどったのに結局サクッと殺されちゃうし(鬼畜)
ベスが何したって言うんだよ!(泣)

■ ラストの展開について

タイムトラベル装置を銃の形に設計し直したところで映画観てた人たちは皆「んっ?」ってなったはず。私はなったw
でもここまでSF方向に舵を切ってゴーストバスターズな展開にしたからには、ここから一気に盛り上がる戦いを見せてくれるのかと期待しちゃったんだけど、、残り上映時間で察したよね。
過去に戻ってあっさり問題となっていた間違った方程式を直しておしまい。
・・・そんなのあんまりだ(号泣)このワクワク感を返してよ、、ってなったのは私だけではないはず。
伝われこの思い、、


観終わったあとの正直な気持ち

観終わってまず出てきた言葉は、

「アイデアはめっちゃ好き。でももったいない〜!」

でした。

  • イマジナリーフレンド
  • 実家ホラー
  • 母の物理学研究
  • タイムトラベル

ここまで材料が揃っているなら、
もっとガッチリまとめれば
かなり強いSFホラーになっていたはず…
という惜しさがすごいです。

ただ逆に言うと、

  • B級ホラーの“荒削りなところ”も含めて楽しめる
  • 細かいツッコミをしながら観るのが好き

という人には、なかなか語りがいのある一本だと思います。

同じように「え、そこで急にタイムマシン!?」と笑ってしまった人とは、
ぜひ語り合いたいタイプの作品でした。


まとめ|『リターン』はこんな気分のときにおすすめ

『リターン』は、

  • しっかり怖くて完璧なホラーが見たい日より、
  • 「今日はちょっとB級寄りの不思議ホラーでも掘るか〜」
    という気分のときにちょうどいい作品です。
  • 実家ホラーの雰囲気
  • イマジナリーフレンド設定
  • 終盤の急なSF展開

このあたりにピンと来たなら、一度チェックしてみる価値はあるかなと。
以上やなきちでした。みなさんの感想もぜひ共有してもらえたら嬉しいです。


どこで観られる?

執筆時点では、

  • Amazonプライムビデオ:配信あり(作品ページからレンタル/見放題を要確認)

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