『ミンナのウタ』感想|呪いのメロディとGENEの“素っぽさ”がじわじわ怖い夏ホラー

ホラー

ホラー好きのやなきちです。

今回は、GENERATIONS from EXILE TRIBE が本人役で出演して話題になったホラー映画
『ミンナのウタ』を観たので、

  • どんなタイプのホラーなのか
  • GENERATIONSファンじゃなくても楽しめるのか
  • 観終わったあと、どんなモヤモヤが残るのか

を、前半ネタバレなし/後半ネタバレありで正直にレビューします。


映画「ミンナのウタ」の基本情報

  • タイトル:ミンナのウタ
  • 公開年:2023年
  • 監督:清水崇(『呪怨』『犬鳴村』『牛首村』など)
  • 主演:GENERATIONS from EXILE TRIBE(全員本人役)
  • 共演:早見あかり、マキタスポーツ、穂紫朋子 ほか
  • 上映時間:約102分
  • ジャンル:ジャパニーズホラー

ざっくり一言でいうと…

「古いカセットテープから広がる“口ずさみ系の呪い”が、人気グループの日常をじわじわ侵食していくホラー」


こんな人におすすめ/おすすめしない

✅ おすすめな人

  • Jホラーの「恐怖」をしっかり味わいたい人
  • GENERATIONS が好きで、ライブの裏側っぽい映像も見てみたい
  • 「呪いのビデオ」「呪いのテープ」みたいなオカルト×都市伝説系のネタが好き

❌ 正直あまり合わなそうな人

  • ストーリーのロジック重視・伏線回収重視なホラーを期待している
  • グロい描写がダメ(そこまで激しくはないけど、人が亡くなる描写はしっかりある)
  • アイドルやLDH系のグループに元々興味がないと、入りづらく感じるかも

映画「ミンナのウタ」ネタバレなしあらすじ

GENERATIONS の小森隼は、人気ラジオ番組のパーソナリティ。

ある日、ラジオ局の倉庫で、
「ミンナノウタ」と書かれた古いカセットテープを見つけます。
消印はなんと30年前。誰にも気づかれず放置されていたものです。

その後の収録中、小森はノイズに混じって

「カセットテープ、届き…ま…した…?」

という少女の声を聞いてしまい、それをきっかけに姿を消してしまいます。

事態が大きくなる前にどうにかしたいマネージャーの凛は、
元刑事の探偵・権田に調査を依頼。

メンバーに話を聞いていくと、

  • 小森が「女の子の鼻歌みたいなメロディが頭から離れない」と話していたこと
  • リハーサル中に少女の霊らしきものを見たメンバーが複数いること

がわかってきます。

やがて、テープに歌声を吹き込んだ少女「さな」の存在と、
彼女の“呪いのメロディ”による恐怖の連鎖が明らかになっていきます──。


ミンナのウタの見どころ・良かったところ

① 「本人役」だからこそのリアル感

GENERATIONS が全員、本人役で出ているのがこの映画の大きな特徴。

  • ライブ前のリハーサル風景
  • ホテルでの素に近いメンバー同士の会話
  • ラジオ収録シーン

など、「本当に裏側で起きているのかも…?」と思わせる描写が多めです。

ホラーって「これは自分の世界とは別物」と思うと怖くなくなりますが、
この作品はリアルな日常の延長線上に怪異が入り込んでくる感じがあって、
そこが一番ゾクっとしました。

やなきち
やなきち

実際の現場はどうか分かりませんがしっかり現実味を出ているので素人目線でいうと特に違和感なく映画の世界に入り込めました。

② 呪いのメロディの“じわじわ来る”設定

呪いの正体は、「さな」という少女がカセットテープに吹き込んだ鼻歌のようなメロディ

  • 一度聞くと、自然と口ずさんでしまう
  • それが伝染していく
  • 口ずさむうちに、さなの影が日常に紛れ込んでくる

という、“音楽”を使った呪いの仕組みがシンプルでわかりやすいです。

「なんかさっきから同じメロディ鼻歌してるな…」
→ それが全部、さなのリズムだったとわかったときのぞっとする感じは、
ホラーとしてしっかり機能していました。

③ さなのビジュアル&清水崇監督らしい“見せ方”

清水崇監督といえば『呪怨』シリーズのイメージが強いですが、
本作でも、姿を見せる/見せないのメリハリを上手く使った演出が光ります。

  • 何気ない廊下の奥に、じっと立っているさな
  • ふとした隙間や反射の中にだけ見える姿
  • 音だけ先に来て、映像がワンテンポ遅れて追いかけてくる感じ

いわゆる「ビックリ系」だけではなく、
じわじわ怖くなるカットがちゃんと用意されているのはさすがだなと思いました。

やなきち
やなきち

バリエーション豊富な恐怖演出で最初から最後まで心拍数高めで観れました


気になったところ・合わないかもと思ったポイント

① GENERATIONS に興味がない人にはややとっつきにくい

本人役であることが強みである一方、
「そもそも GENERATIONS をよく知らない人」にとっては、

誰が誰なのか、ちょっと把握しづらい

というハードルにはなりえます。

メンバー間の関係性やキャラを知っていると、
怖さ以外の部分も楽しめる構造なので、
ファン向け要素と一般向けホラーのバランスに少し偏りを感じる人はいるかも。

やなきち
やなきち

しっかりメンバーの自己紹介されるシーンもありますが、キャラの深掘りなどはないのでファンの方がより一層楽しめると思います。

② さなの背景や動機が薄く感じる人もいそう

ネタバレゾーンで詳しく触れますが、
さなの過去や「なぜここまでの呪いになったのか」という部分は、
情報としては出てくるものの、解像度がそこまで高くない印象でした。

  • もう少し彼女の感情に寄り添える描写
  • 家族や周囲の人との関係

などが見えてくると、ラストの重みがグッと変わっただろうな…と感じました。

やなきち
やなきち

ここに関しては『あのコはだぁれ?』という映画でもう少し深掘りされているので興味ある方はそちらも観るのもおすすめ


※ここからネタバレあり感想ゾーン※

ここから先は、さなの正体やラストまでがっつりネタバレします。
まだ観ていない方は、ここで一度閉じて、鑑賞後に戻ってきてもらえると嬉しいです。








呪いの仕組みと「さな」の正体について

カセットテープ「ミンナノウタ」に録音されていたのは、
さなが自分の**“日記”のように残した音声と歌**でした。

A面の鼻歌だけじゃなく、
B面には、彼女自身で殺した様々な生き物の“最後の音”が録音されています。断末魔ですね、、

  • 猫の呻き声
  • クラスメイトが屋上から落下した音
  • 弟のとしおの胎動の音
  • そして自分自身の首吊り時のロープの軋み音

ただ、映画の中では彼女の感情や家庭の事情がサラッと流されがちなので、
どうして断末魔収集癖を拗らせたかまでの明確な心情を知ることができません。
先生の回想シーンを観るに同級生からいじめられていたというのも自作自演説ありますし、最初から狂気に満ちていた可能性はあります。

やなきち
やなきち

そういった理由で日本映画によくある実は幽霊側にも悲しい過去があって可哀想みたいな寄り添える感じはありませんでした。それはそれで絶望感が出てありかなと思います。


クライマックスとラストについての感想

後半は、さなの正体に近づいた凛と権田たちが、
呪いを止めようとさなの家に向かう流れになります、
家に入ると鏡に突如さなが死に至る回想シーンが映し出されます。

それに連動して2階のさなの部屋のドア窓にさなの影が、、
凛が必死の思いで駆け寄りドアを開けるとさなの死の直前にタイムスリップ。
さなを救出したかに見えますがそこでシーンが切り替わります。

消息を経っていたGENERATIONSメンバーも無事戻ってきてライブを実施。
さなの脅威はさったのだと思った矢先、突如ライブ会場にさなの鼻歌が流れ、
会場にいる観客達が一斉に鼻歌を口ずさむ、、
そして観客席にさなと思われる人物が現れる。手にはあのカセットレコーダーが、、、

ラストは、「全部解決!」というスッキリ系ではなく、
まだどこかで呪いが続いていきそうな終わり方

個人的には、

  • ホラーとしてはアリ
  • 人間ドラマとしてはもう一歩欲しかった

という、好きと物足りないの間くらいの着地でした。


印象に残ったシーン(※ネタバレあり)

■ ホテルでの“さなの視線”

メンバーがホテルで過ごすシーンで、
ふとした瞬間にさながこちらをじっと見ているカットがいくつかあります。

一瞬だけ映るので、「あれ?今の何?」くらいなんですが、
こういう小さな違和感の積み重ねが清水崇ホラーらしくて好きでした。

やなきち
やなきち

こういうジャブのような恐怖演出が随所にあるので飽きません

■ カセットテープのB面を再生する場面

B面の音声を再生していくうちに、
さなの身の回りで起きていた不幸や事件の断片が、
音だけでどんどん積み上がっていきます。

ここは、映像以上に“音の情報量”で怖がらせにくるパートで、
タイトル通り**「ウタ」と「音」で成立しているホラー**なんだなと感じました。


観終わったあとの感想

観終わってしばらくしても、

あの鼻歌、ちょっと頭から離れないな…

という感覚が残りました。
それ自体が、この映画の狙いなんだろうなと思うと、ちょっとニヤっとします。

一方で、

  • まだ生まれる前の弟としおを殺害したはずなのに現れたとしおの姿は少年だったのか
  • さなが狂気に走る原因ともなったであろう母との関係

考察の余地を残していただけているとう受け取りもできるのでこれはこれでいいのですが、
映画の中だけで全ての事象を理解することは難しいです。

ただ、「完璧に出来がいいホラー」ではなく、
ちょっと考察する余地もありつつ

「うわ、何これ…でもなんかクセになる」

くらいのバランス感が好き、という人には合う一本だと思います。


まとめ|『ミンナのウタ』はこんな気分のときに観たい映画

『ミンナのウタ』は、

  • GENERATIONS が好きで、
    **“もし本当にこんなことが起こったら…”**と妄想しながら観たい人
  • Jホラーの「恐怖」をしっかり味わいたい人
  • 夏の夜にサクッと1本、雰囲気ホラーを楽しみたい人

にはちょうどいい作品だと思います。

逆に、

  • ホラーに論理的な説明やガチ考察要素を求める人

には、合わないかもしれません。

やなきち
やなきち

興味ある方は清水崇監督の『呪怨』を観ると演出手法などに既視感があるかと思います。


どこで観られる?(執筆時点)

執筆時点では、

  • U-NEXT:配信あり(レンタル/または見放題枠)
  • ほかにも複数の配信サービス(Prime Video、DMM TV、Rakuten TV など)で配信あり

など、いくつかのVODで視聴できます。
最新の配信状況は、各サービスの検索で「ミンナのウタ」と入力して確認してみてください。

ここまで読んでくださりありがとうございました!

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